付録の愉しみ 2

文庫本の巻末には付録がある。
時折り、この人が文章を寄せていたのか、と
取り合わせに微笑む。

たとえばその中のひとつ。
池澤夏樹の「スティル・ライフ」中公文庫
平成3年版の巻末に、須賀敦子の解説がある。
彼の文章を愛おしむたった数枚の解題の中にも、
彼の最高の表現手段はエッセイと書き切る
身震いをするほどの透徹さ。

31.Jul.2012