ただいまのドア 1

JFK空港に着いたのが既に午後2時。
夕方の約束までのわずか数時間、観たいものは
山ほどあれど「住宅巡礼」を読み終えたばかりの
今回は迷わず52番街のここへ。
V・L・バートンの「ちいさいおうち」のような
フィリップ・ジョンソンのタウンハウス。 

あたかも自分の家に帰ってきたように近寄って
ドアノブを握ってみる。
ファサードからほんのわずかに懐をもたせた
羽目板のドアが、帰宅した主人の気持ちを解き、
招かれた客を穏やかに招く。 
うまいなぁ、ドアのお手本だね。

12.Jul.2006